イヴの卵 [本など]
その他カテゴリーが増えてしまったので、「本など」カテゴリーを新設。備忘録みたいなものね、以前は読んだ本忘れたりなんかしなかったんだけどねぇ。
カテゴリー新設記念です、しばらく前に図書館で借りました。
人はどこから来るのか?
今でこそ、精子・卵子の存在から受精~出産に至るプロセスは解明されていますが、それはつい最近のこと。本書では17~18世紀に一世を風靡した前成説についての研究書です。
前成説とは、ヒトの卵の中にヒトそのもの(小人さん状態で)が存在するという考え方。簡単に言えば、母親の中にあなたが、おばあちゃんの中に母親が、ひいばあちゃんの中におばあちゃんがいて、最後はイヴかアダムにまでさかのぼる、ということ。
われわれ現代人からすると荒唐無稽な感じを受ける考え方ですが、当時はまだ顕微鏡が発明された頃で、科学的な観察と宗教的な道徳がせめぎ合っていた時代、わけのわからない卵子や精子から人が発生すると考えるよりはず~っと理にかなっていたのかもしれないですね。
その後、前成説は当然のことながら後成説に取って代わられます。でも、DNAによってヒトの要素が定義づけられ、親から子に遺伝で情報が伝達されているなら、あながち間違いとは言い切れないかも。
本書では生物の発生についての様々な説が紹介されています、ほとんどが今となっては間違いなものなのですが、読んでいくと、「これって間違ってるの?」「実際はどうだっけ?」と疑問に思うこと間違いなし。
今気づいたけど、この本の表紙って「フーコーの振り子」と同じだ!
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